首都圏青年ユニオン
ニュースレター

第11号  2001年1月28日(月)発行

 発行:首都圏青年ユニオン執行委員会

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2月7日パート春闘総行動

さて、春も近づくと「春闘」の季節となります。「春闘」というと、三月に賃上げの回答が出て、どんなに低い回答でもストライキが行われることもなく終わるというイメージがあるかと思いますが、実はそれだけではありません。

昨年は、「パート春闘」と名付けられ、連合も全労連もパートの労働条件の向上を中心的な課題に取り上げ2月、3月と運動をすすめました。特に「春闘」前半にあたるこの時期は、その年の「春闘」の雰囲気が決まる時期です。

私たち首都圏青年ユニオンは、均等待遇、時給1000円以上の全国一律最低賃金制度をもとめて、様々な宣伝行動を春闘の時期に行い、昨年に引き続き「パート春闘」の流れを作っていきたいと思います。

正社員と同じ仕事をしても賃金も労働条件もずーっと低い非正規雇用労働者にとっては、せめて同じ時間働いたら、同じだけの待遇をしてほしい、その思いが「均等待遇」の実現です。また、介護職やコンビニ・ファーストフード業界の賃金は、どうしても最低賃金(法律で定められている「これ以下では働かせてはならない」賃金のこと)にまで引き下げられるのが現状です。ですから、最低賃金を大幅に引き上げ、「時給1000円以上」を実現することは、介護職やコンビニ・ファイストフードで働くフリーターにとってとても大切なことです。

1月30日(水)には、池袋の豊島公会堂にて東京春闘共闘の主催で春闘決起学習集会が夜6時半から行われます。
 2月7日(木)には、東京春闘共闘の「パート春闘宣伝行動」に合流して、宣伝行動・対都要請行動を行います。
宣伝行動は新宿駅西口で朝8時から、その後10時から対都交渉を都庁で行います。

組合員のみなさん、ぜひ積極的な参加をお願いします。



 京紙商健保組合は、紙業関係の会社の社員が加入する健康保険組合です。健保組合では、本人の了解のないままに社員旅行会への加入をさせています。また、その旅行会の会費が給料から天引きされ、社員旅行に参加できない場合にも旅行会の会費は半分しか返還されません。それどころか、旅行に参加しない(できない)場合、「協調性がないので、ボーナスの査定をマイナスにする」と管理職から脅しをかけられます。こうした異常な事態を改善させようと、健保組合の運営する診療所で働く看護婦3名が青年ユニオンに加入し、交渉を申し入れました。@旅行会費の強制徴収は労働基準法に定められた賃金の全額払い原則に反するので直ちにやめること。A社員旅行不参加者に会費を全額返還すること。B残業代に未払いを直ちに清算すること。Cボーナスを入職時の契約通りに支払うこと。以上の4つが主な要求です。

 この交渉申し入れにたいして、健保組合は申し入れ翌日に旅行不参加者にたいして、会費の全額返還を行いました。しかし、職員に対して三名の看護婦がユニオンに加入したことを発表し、また年明けの理事長挨拶の中で組合結成について批判する言動を行うなど、不当労働行為を行っています。

 「東京管理職ユニオンと日経連の顧問をしている」という労務コンサルタントが健保組合の代理人と称して、ユニオンと健保組合との交渉の間に入り、そのことを理由に健保組合の事務長をはじめ責任者が団体交渉に出席しないという、態度をとっていました。

ユニオンが強硬に団体交渉に事務局長の参加を求めたところ、当日団体交渉に事務局長と労務コンサルタントの二名が参加してきました。交渉ではユニオンの追求に対して、残業(早出)手当の新設、有給休暇の取得制限の撤廃、旅行会会費の天引きの適正化など基本的な点について受け入れる方向で回答がありました。また、ボーナスの問題ではユニオンと健保組合側との間で見解に相違がありました。今後この点で交渉を行っていくことを労使双方で確認しました。




小金井で学習会をやりました

小金井で小金井太陽病院の闘争と労働組合の役割をテーマに学習会を12月10日に行われました。学習会には、小金井や国分寺地域の人たちなどが参加し、派遣法のことなども学びました。以下は参加者からの感想です。

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『僕の勤めてる所では全員が労組員になります。労組役員も組織内の人間です。だから経営と利害関係がどうしても発生してしまいます。自分の身がかわいいからなのか、ただの破廉恥なのか、何も考えてないのかはよくわからないけれど、経営側となあなあになってしまうのが実情です。だから労組もまとまりがない感じです。でも人間なんて弱いものだからシカタガナイって思ってました。

そういう意味で青年ユニオンは、会社とは利害関係なく闘えるし、理念が一致できる人が、職種、雇用関係に関わらずまとまって闘っていく形態は合理的だなと思いました。やっぱり労組ってのは外部の人に入ってもらった方がいいのだろうか?

あとは労基署と労働局の話、派遣法(請負、委託、出向、派遣など)の話とか勉強になりました。とくに派遣法は、僕のところでも、外部の人に仕事を渡すことがあるけれど、その形態によって法律関係が細かく違うんだってことが参考になりました。

それにしてもみんな、不正義を由とせずに闘ってる、真っ直ぐな感性に少々感銘しました。不正義を許容して生きてる僕みたいな「ヨゴレ」には、(うちの労組役員の悪口言えないな・・・)古い言葉ですが「カルチャーショック」でした(笑)

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レビュー

手の墓

                 作 朴ノヘ

                 訳 康宗憲・福井祐二

今年こそ子どもの日には

女房と二人で息子の手を引いて

遊園地にでも行かなくちゃと

銀河水吸いながら照れていた鄭兄の

手首が飛んだ

作業服を着てるからと

社員のグラナダも

工場長のロイヤルサルーンも

部長のステラも乗せてはくれず

さんざ血を流したあげくに

タイタンの荷台に座って病院へ行った

機械のあいだに挟まってまだひくついている手首を

油まみれの手袋のなかから取り出し

三十六年の恨が滲みついた労働者の手を見つめ言葉を失う

ビニールにくるんだ手を懐にして

奉天洞の山の部落にある鄭兄の家をたずねたが

大らかな眼差しをした奥さんとあどけない幼な子を見ると

とても包みなんか渡せはしなかった

まっ昼間に、山の部落の小店に座って焼酎をひと瓶あけ

鄭兄に頼まれた労災に関する本を探しに

鐘路の大きいといわれる書店をさがし歩いたが

くそったれめ、山と積もれた本のなかに

労働者のための本なぞ目を皿にしても見つかりゃしない

うららかな春の昼下がり、鐘路の大通りには

しゃりっと着こなした男女がひっきりなしに往き交い

映画でみたアメリカのショッピング街のように

有名ブランド高級品があふれ

作業靴をはいた自分が

まるで脱獄囚みたいにみすぼらしい

サウナビルの前には乗用車が列をつくり

高級料亭、サロンの前にも乗用車がひしめき

どでかいデパートは人でにぎわい

プロ野球場から歓声がまき起こる

おれたち労働者が危険な仕事にカミソリのように神経を尖らせて

働いている時間に

のんびり楽しんでる連中がどうしてこうも多いんだ

――欲しいものはなんでも手に入り

  臨むものはどんなことでも叶えられる――

先進国の鐘路通りを

おれはE.T.となり

魂をひっこ抜かれたようにうろつきまわってから

日当四八〇〇ウォンの労働者にもどり

残業のハンコウを押す

おれの懐にある鄭兄の手は

冷めたく青みがさし

おれたちは焼酎で洗い清めてから

陽あたりのいい工場の壁際に埋める

労働者の血と汗を吸い

繁栄の祖国を謳歌する黄ばんだ搾取の手を

仕事もせずあそんで暮らす白い手を

埋める

プレスでずたずたに切り刻み

怨恨の涙で埋める

働く手たちが

よろこびに手を振り甦るその日まで

埋めつづける

さいきん知った韓国の労働者詩人の詩です。この「朴ノヘ」という名はペンネームで、「迫害された労働者の解放」という意味だそうです。労働運動の活動家として活発に活動しながら詩人としても活動していました。残念ながら、現在では、金大中政権の政労使協調路線に同調してしまっているそうですが・・・。この詩集は、「転向」前のものなので、いい詩を書いています。

(古本屋)

『朴ノヘ詩集 いまは輝かなくとも』

康宗憲・福井祐二訳、影書房、1800円+税




PRONTOで交渉開始

 一度はみんな見たことのあるチェーン喫茶店・プロントで働くアルバイトが労使交渉を開始しました。労使交渉を始めた経緯を分会長・小山さんが書いてくれました。

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ただのフリーターじゃなく


 小山恒二、24歳、男、職業・アルバイト、山形県米沢市出身。高校卒業と同時に上京、三年制の専門学校に入学。2年後、同校を一身上の都合により中退しフリーターとなる。仕送りはもち論無く、アルバイトの給料が生活を支えている。決して満足の行く生活には程遠い。欲しい物も、必要な時間も、そう容易には手に入らないのが現実である。

 現在、私は株式会社プロントコーポレーションと労働契約を結んでいる。サントリーの系列の会社である。昼はカフェ、夜はバー、全国に店舗展開をしているその店舗を一度は目にしたことがある人も少なくないだろう。渋谷にあるその直営店舗が私の勤務先である。業務内容はウェイター兼調理。店舗社員は3名、アルバイトは38名(内組合員10名)。

 当初はフランチャイズ店で、別のオーナーが経営を行っていた。しかし、昨年の6月末にオーナーの都合により経営が困難になったため、3日間の店舗休業を挟んで、翌月7月4日から直営店に変わった。その10日前まで、私を含むアルバイトには知らされなかった。

 今までの社員はオーナーの紹介を受け、別の職に就いたか退職され、他の直営店から店舗社員が移動して来、バタバタと社のお偉いさんが出入りを繰り返しながら引き継ぎ事項を疎かなままの営業になった。私は新たな雇用契約書のサインさせられ、継続で同店舗に雇われた。しかし、中には契約を結んでもらえなかったアルバイトスタッフや、店舗社員と口論となり解雇された、もしくは退職していく者もあった。待遇も微妙に変わり、休前日・休祝日にあった時給の手当はカット、シフト(一週間毎の希望労働時間)の提出期限が早まり、決定期日は遅くなった。しかも、私たちアルバイトの言い分は何も通らず、業務改正などは回って来なかった。さらに、社員は強制的にポスト削減を始め、これまで確保されていた私たちの労働時間は大幅に減らされた。また、新たにアルバイトを20名採用し、私たちの労働時間を削減した分空いたポストはその者たちに与えられた。嫌がらせも日に日に過剰になり、醜いケースでは、勤務申し込み書(キャスト各自が希望シフトを記入する個人書類)が捨てられたりする者もあった。

 私は、皆に声をかけ青年ユニオンに連れて行った。ユニオンの方々は私たちを手厚く歓迎し、励ましてくれた。そして、私を含む8名が加入し、プロント分会が発足した。

 今現在、店舗側代表とシフトの確保及び、その他賠償請求の交渉を行っている。近々プロント本社に団体交渉の申し入れを行うてはずも整っている。ユニオン執行部の方々の力を借りて、皆が団結すれば必ずいい結果をもたらしてくれると私は信じている。

 最近、新聞等でやたらと、フリーターに関する記事が目に付いた。全国にアルバイトで生活をしている人数は、300万人を超えたという。この数はまだまだ増えるであろうと、私は思う。こうなってくるとフリーターという言葉はもはや死語である。現にそれを生活の糧にしている者がいるのだから。これからを担う私たち、同世代の若者に言いたい。「長い者に巻かれるな!泣き寝入りなどするな!」と。そして、我ら、「シマって行こう!」と。

プロント分会分会長・小山恒二他、プロント分会9名