オートバックスFCを訴えたら、原告を中傷する事実無根の主張が続々…原告は全て客観証拠で反撃

首都圏青年ユニオンの組合員が原告となり非正規差別(労働契約法20条違反)および数々のハラスメントについてオートバックスFC(株式会社ファナス:都内5店舗をオートバックスを経営)を訴えたところ、会社側の答弁書の内容が酷いものだった。

 この裁判はオートバックス20条裁判と呼ばれ、裁判概要については「オートバックス非正規差別裁判提訴しました!」に詳細があるので、こちらを参考にしてほしい。

オートバックス20条裁判では、長期雇用されていた非正規アルバイト労働者が、非正規労働者であることを理由に会社が休職規定を認めず(非正規への差別:労働契約法20条違反)解雇を強行したことが違法・無効であること、また、正社員に支給される各種手当が非正規に保障されない不合理な待遇格差やハラスメントについて不法行為であるとして損害賠償を求めている裁判である。3回の裁判期日を終え、次回は10月21日に予定されている。

 すでに会社側から訴えに対する答弁書が提出されており、それに対しての原告からの反論も出されているという状況だが、会社側の答弁書がかなり酷いものだったのだ。


13年間も契約更新され勤務を継続していた原告は、不良社員だった!!??

事実無根の主張を繰り返す会社側の悪質なやり方!

 この裁判の争点は労働契約法20条違反や解雇、あるいはハラスメントの問題であるが、会社側はいかに原告が「不良社員」であったかということを答弁書で書き連ねている。しかも、全くの事実無根と言えるようなものだった。いくつか紹介したい。

 第1に、裁判ではハラスメントの一環として正社員から「クズ」などと暴言を吐かれたことを訴えているが、会社側はこの件に関して、暴言を否定した上でむしろ「(原告が)積極的にトラブルを引き起こしており」などと、原告に原因があるかのように反論をした。しかし実際は「クズ」と暴言を吐いた社員は原告に対して全面的に謝罪をしている経過がある。その謝罪の録音記録がバッチリと証拠に残されており、原告は今回反論とともにそれを提出した。当然、謝罪については店長含め会社側も認識しているはずであるが、被告はそんなことはなかったかのように原告側がトラブルの原因であるなどと主張をしたのである。

 ハラスメントについて、その原因がハラスメント被害者側にあると、事実を捻じ曲げて主張するなどというのはひどく悪質だ。

 また、第2に、答弁書の中で、会社側は原告が原因で退職したアルバイト従業員がいるという趣旨の主張をした。しかし、会社側が名指ししている当該従業員が辞めた理由は、職場環境や労働条件の悪さ、正社員からのハラスメントであった。それについては原告は本人からの証言も得られており、今回原告は当該従業員の陳述書を提出した。当該従業員は自分の退職が会社の事実無根の主張に利用されたことに憤っている。


「50万を払うから辞めてくれ」!!???

 第3に、原告は裁判では2015年の不当な雇い止め(直後に撤回)の事実をハラスメントの一環として訴えている。それに対し、会社側は雇い止めではなく原告からの契約書の提出がなかったからなどと主張している。しかし、実際には契約更新の条件として「改善事項」なる文書への署名を求められ、その「改善事項」があまりにも根拠のない内容であったため、原告は「改善事項」を除いて契約更新をするよう求めていたのである。

 この「改善事項」なるものは些細なことが多く、また事実と異なる記載ばかりであったところ、上司からは「(改善事項の内容は、)こういうことのないように…。逆に言えば『こんな事してないし、率直に該当してない』っていうとこは別に気にすることもないし…。」などと話していたのである(この録音も今回提出)。つまり、改善事項については事実でないと認めているのである。なかったことを改善しろというのは不可解であるし、嫌がらせとしかいいようがない。

 しかも、その後「辞めるなら、50万円払う」などと言ってきたのだ。会社側は改善事項なる事実に反する文書に署名しろなどと迫った上、退職勧奨し、応じなかった原告(もっとも、契約書は提出している)を雇い止めしたのだ。当然、労働局の指導によりこの違法な雇止めはすぐに撤回された。


「不良社員」どころか、原告の売り上げは店舗1位!!

 これら以外にも、会社側は事実を捻じ曲げる主張を繰り返し、いかに原告が「不良社員」であったかを長々と書いているが、その主張には根拠が全くない。しかも、第3回目の期日では、会社側の嘘を暴く客観証拠を提出し逐一反論した原告の主張に対し、会社側弁護士は「本件とは直接関係ない」と言い放った。本件と関係がないのであれば、なぜ会社は長々と主張したのか?目的はやはり原告が「不良社員」であると不当な印象付けをし、貶めようとしたのだろう。しかし、原告からことごとく反論されてしまい、「本件と関係ない」などと逃げたのである。

原告は「不良社員」であるどころか、嫌がらせを受けながらも、高い売り上げを維持し、正社員を上回るトップクラスの実績を誇っていた。2013年4月〜2018年3月までの個人の売り上げを総合すると、店舗全従業員中1位である。

 労働裁判は労働者対企業という、力の非対称が大きい闘いだ。企業側が全力で労働者を貶めようとすることは、この種の裁判ではよくあることだが、今回の会社側の主張は明白な虚が多く、特に悪質である。

 このような会社を社会的に許してはおけない。引き続き、支援をお願いしたい。

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