休業支援金ホットライン報告

更新日:9月13日


1.制度は拡充されているものの…

 2月26日に、青年ユニオンの運動によって休業支援金の対象が大企業労働者にも拡大されました。しかし、制度周知の不足や申請手続きの煩雑さが原因で、予算に対する執行率は14.7%と非常に低くとどまっています。拡充に伴い相談も増えてきていたため、制度の申請促進と実態集めを狙いとして、3月13日-14日に「休業支援金相談ホットライン」を行いました。



2.ホットラインの結果

 事前の宣伝の効果もあり、2日間で合計67件もの相談が寄せられました。休業支援金関連の相談はうち63件です。雇用形態は、シフト制であることが多いパート・アルバイトなどの非正規雇用が35件と一番多く、次に派遣が11件、正社員7件、日雇い4件、契約社員4件、業務委託2件と続きます(不明4件)。性別で見ると、女性41人・男性26人と、女性が3分の2を占めており、不安定な働き方をしている女性が主な相談者だったといえます。産業で見てみると、飲食が21件と最も多く、イベント7件、運輸6件、宿泊/製造が各5件、他にも小売り/介護/保育/教育関連が複数件あり、バラつきがあります。

 相談内容は、テレビで最近制度を知った、既に退職したが使えるか、時短の場合も使えるか、手続き方法を詳しく教えてほしい、といったものでした。なかでも、事業主が申請に協力してくれないという相談が目立ちます。シフト制や日雇いでも支援金の対象になることを事業主が知らない、労災保険に入っていないため協力してくれないといったものです。



3.ユニオンによる相談支援活動

 ホットラインの相談者で申請を支援しているケースを一つ紹介します。本人は70代女性で、マネキン紹介所[1]から紹介され呉服店の販売員として雇われていました。雇用契約書をもらっておらず、雇用形態等がわかりません。また、給与明細も不足があり休業前の勤務実績を証明できません。この場合には一人で申請しても不支給となる可能性があります。ユニオンと共に会社と掛け合ってみることにしました。

 会社に問い合わせると、「(ご本人を)催事があるときに限って日ごとに雇っているが、それなのに休業と認めていいものか」と質問してきました。日雇いでも対象となること、厚労省も事業主に協力を促していることを説明し、協力を約束させました。

 このように、ユニオンの支援によって申請可能となる事例は他にもあります。業務委託契約を理由に一度不支給となった日本語講師の事例では、ユニオンが実態は労働契約だと説明文をつけて再申請したことで支給されました。



4.労働組合による申請援助が必要

 今回のホットラインを通して、制度が画期的でも、労働者が自分で申請するのはなかなか難しいのだと感じました。休業支援金制度を意義あるものにしていくには、労働組合のような中間団体が申請援助を行い、活用を促進していく必要があります。まだまだ制度が知られていないのはもちろん、大企業労働者の2020年度休業分の支給水準が低い問題もありますので、引き続き取り組んでいきます。

[1] 求人者(アパレル、食品メーカー、他)から依頼を受けたマネキン紹介事業所が求職者のの希望(賃金・職種・地域…他)を聞き、希望する仕事を紹介する。派遣と異なり、雇用主は紹介先の会社となる。

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