シフト制労働に関する事例集
シフト制労働の問題点や、ユニオンでの交渉や争議による報告を載せています

K株式会社
・イタリアンレストランKで働いていた50代男性アルバイトのAさん
週に5~6日(1日10時間半)の勤務から、コロナ禍で労働時間の大幅削減、その後2020年4月8日から5月末まで完全休業となった。
Aさんは同僚と共に飲食店ユニオンへ加入し、団体交渉を申し入れ、通常給与10割分の休業補償を要求した。団体交渉の場で、会社は「店舗が入っている商業施設が閉鎖したことを理由とする休業であるため、会社都合の休業ではなく、休業手当の法的義務はない。また、Aさんはシフト制だが、シフトが組まれなくなっただけで休業ではない。」との主張で要求を拒否した。
その後、飲食店ユニオンで会社前抗議や記者会見を行い、本人たちの満足できる金額で解決金を支払わせ和解した。

株式会社KIDS
・学生アルバイトとして居酒屋で働いていたBさん
勤務店舗が2020年4月に休業となったことで、月収が10万円から0となった。
Bさんはバイト収入と奨学金で学費と食費などの生活費を賄っていたため、生活不安と困窮に陥った。
同店舗で働く他の学生バイトとユニオンに加入して全学生アルバイトへの休業補償を会社に求めた。 団体交渉の場で会社は、休業補償の支払を雇用保険加入者に限定していると回答し、また、「『遊ぶ金』がほしいための休業補償はできない」との発言もあった。
こうした会社の対応を「休業補償の学生差別」問題として記者会見で告発したところ、会社は学生アルバイトを含め全従業員への通常給与10割の休業補償を行うとホームページ上で発表した。

株式会社L
・40代男性アルバイトCさん
2020年4月4日から2020年5月19日までの期間シフトが0となったが、会社からは休業手当は支払われず。ユニオンに加入して、全従業員に対する通常給与全額の休業補償を求め、団体交渉を行った。
団交において会社は、「Cさんの雇用形態は、固定の勤務時間・労働日数ではなく、シフト制という柔軟な労働形態であり、日数・時間を確約した雇用契約ではないため、最低保証時間はございません」とシフト制を理由に休業手当の支払い義務はないと主張した。
その後、団体交渉を重ねることで、Cさんが満足できる水準での解決金支払いを勝ち取った。
しかし、2020年12月に店長との関係が悪化したことで、Cさんは一方的なシフトカットを受け、シフトの回復と休業補償を求めて再度団体交渉を行った。その結果、勤務先の店舗での勤務を減らし、他店舗でシフト回復をさせた。また、シフトカット分の休業補償については、休業支援金申請に企業も協力することで解決とした。

