【SESフロンティア詐欺事件】最高裁で全面勝訴確定! 経歴詐称強要・スクール詐欺・社会保険料控除問題を違法と認定
- 3 日前
- 読了時間: 3分
かつてSES企業(Tech Love株式会社、株式会社フロンティア、株式会社サクセス)に所属していた元システムエンジニア(SE)の組合員3名が、経歴詐称の強要、高額なプログラミングスクール契約、そして給与からの社会保険料等の控除にもかかわらず加入手続きが取られていなかったことなどについて損害賠償を求めていた訴訟で、2026年2月6日、最高裁判所は被告らの上告を棄却し、上告受理申立てを不受理とする決定をしました。これにより、組合員側の全面勝訴判決が確定しました。4年を超える長い闘いの末に、不当な実態に対する司法判断が確定したことになります。
事件の背景――悪質な「SES詐欺」の実態
この事件では、若者の「エンジニアになりたい」という思いにつけ込み、未経験者を勧誘して経歴詐称を強要し、取引先企業に送り込む手口が問題となりました。
経歴詐称の強要: 未経験の組合員に対し、経験豊富なエンジニアに見せかけるため、履歴書や年齢の粉飾を指示。客先に虚偽の経歴で送り込んでいました。
スクール詐欺: 48万円〜60万円もの受講料を徴収しながら、プログラミングを教えず、経歴詐称のための用語暗記、面談対策、営業電話などをさせていました。
賃金天引きの闇: 給与から社会保険料などを天引きしながら、実際には加入手続きすら行っていませんでした。
組合員たちは首都圏青年ユニオンに加入後、団体交渉で解決を求めましたが、会社側は一切対応を拒否。やむを得ず提訴に至りました。
判決の意義――詐欺企業を追い詰める画期的な判断!
東京地裁、東京高裁はいずれも、被告側の行為を厳しく認定しました。とくに高裁判決では、経歴詐称の指示が「詐欺行為またはその準備行為の実施を命じたもの」であり、違法な業務命令に当たることが明確に示されました。さらに、退職後、再就職のための転職活動を余儀なくされた期間についても逸失利益として認め、賠償額を増額しました。
最終的な賠償額は、一審の約516万円から増額され、3名合計で約768万円超、遅延損害金を含めると約872万円となっています。短期間で退職を余儀なくされた労働者が、その後の就職活動で被る不利益まで含めて救済した点で、本判決は大きな意義を持ちます。
卑劣な「スラップ訴訟」にも屈せず
裁判の過程で、会社側は組合員に対し、「1億2500万円」や「3000万円」といった法外な賠償を請求する、報復目的の「スラップ訴訟(嫌がらせ訴訟)」を次々と仕掛けてきました。明らかに本訴の原告を委縮させることを目的とした、悪質な行為です。
これらスラップ訴訟はすべて裁判所によって退けられ、逆に会社側に未払賃金の支払いを命じる判決を勝ち取っています。労働者を恐怖で黙らせようとする卑劣な企ては、完全に失敗に終わったのです。
業界の「おかしい」を見過ごさないために
今回の勝利は、一人ひとりの労働者が組合に結集し、声を上げ、あきらめずに闘い抜いたことで実現したものです。原告の組合員も、「今後、同じような被害者を出したくない」との思いで裁判を続けてきたと語っています。
こうした被害は、この事件だけの問題ではありません。現在も同様の相談が寄せられており、引き続き注意喚起と被害救済が必要です。
「自分の会社も何かおかしい」そう感じたら、一人で抱え込まず、ぜひITワーカーズ・ユニオン(首都圏青年ユニオン IT職種分会)に相談してください。会社の不正を許さず、声を上げることが、次の被害を防ぐ力になります。



コメント